2011.07.30

萩尾望都「塔のある家」

 少女漫画界の巨匠の一人、萩尾望都の前期の代表作といえば、
やはり「ポーの一族」、「トーマの心臓」ですよね。

でも、その「ポーの一族」が発表される前の作品にも、
キラキラと輝く宝石のような数々の短編作品があります。

年代は、1960年代半ばから、1970初頭にかけて。
「ルルとミミ」や「ケーキケーキケーキ」、
「塔のある家」「ビアンカ」「モードリン」「雪の子」「セーラヒルの聖夜」などなど。

おそらく、この頃の日本の少女の日常では考えられないような世界であろう、
お城やひらひらのドレス、クルクルの巻き毛や金髪の少年、
そういう夢のような世界が繰り広げられています。
そしてその魅力は、40年以上経った今も全く色あせていません。

「ルルとミミ」「ケーキケーキケーキ」のように、
活発な女の子の主人公が天真爛漫に、
ページから飛び出してきそうな勢いで自分の信じる方向へ全うしていくストーリーと、
「塔のある家」「ビアンカ」などのように、
少し考え込んだ、自分の中に不幸を抱えたけなげな主人公のストーリーと、
大きく分けて二通りありますが、
中には、「小夜の縫う浴衣」という日本の平均的な女の子が主人公のお話や、
「かたっぽのふるぐつ」という随分と趣の違う、日本の小学校を舞台に、公害問題をテーマにした
作品もあります。

私は、「塔のある家」というお話が一番好きです。

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