2014.10.22

宝塚、わが心の故郷

 関西蚤の市に行くために
阪急今津線に乗ったら、
宝塚歌劇にどうしても行きたくなった。

宝塚は今、「PUCK」
が上演されている。

「PUCK」とは、
かの「エリザベート」の演出家、小池修一郎が
約20年くらい前に作った名作である。

あれから「エリザベート」は、これでもか、と言うほど再演されているけど
「PUCK」の再演は、初めてである。

その日は土曜日で、3時公演があるから、
蚤の市を見てからでも、行ける!!

そう思うと、ものすごい早足になった。

結局、まだ見たりない蚤の市を後にして、
突き動かされるかのように
宝塚行きの電車に乗った。

南口駅から、劇場へ向かう道を
私はすでに、忘れていた。

後ろから歩いてきた女性に聞くと、
いかにも宝塚ファンらしく、
「真っ直ぐ行かれて、左に曲がって頂くと〜」と、
まるで劇団の身内の人のような言い方で、教えてくれた。

3時ギリギリに入って、
切符を購入するのにモタモタし、
開演から15分遅れで座席についた。

舞台はすでに大勢の出演者がわいわいがやがやと
セリフをあちこちから飛ばしていて、
何の事かわからなかったけど
とにかく、観た。

昔とちがって
だれがだれだか、まったくわからない。

私の頭の中は
ひたすら、20年前の配役が
ぐるぐると回っていた。

PUCKは、中世的な魅力で人気の高かった涼風真世。
ハーミアは、可憐でいかにも少女的な麻乃佳世。
あと、脇で、天海祐希と久世星佳が出ていた。
敵役のヘレンは、汐風幸だったか。

何でこんなに観たくなったのか
自分でもよくわからなかった。

最近、段々と遠くなっていく宝塚に
ただ郷愁を感じて
20年前の作品に、触れたくなっただけかもしれない。

そんな事を思いながら
舞台を観ていた。

ラストシーン。

妖精の掟にそむいて
記憶を失ったPUCKが、
ハーミアとストーンステージに上がる。

そこで二人が再び心を通わせ
おでこをくっつけながら微笑み合う。

感動の中、一呼吸がおかれ、
静かに幕が閉まる。

BGMは、ユーミンが曲を提供した、と話題だった
「ミッドナイト・サマー」。

このラストシーンを観て、
自分が、なぜこんなに観たかったのかが
わかったような気がした。

私は、このラストシーンを観る為に来たんだ、
そう思った。


家族に内緒で宝塚まで来てしまったので、
ショーは見ずに、急いで帰った。

今回は、これで十分、と思った。

私は、「PUCK」を観に、
ただここへ来たのだから。


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